パンデミック後の新世界を作るために (foussin’s blog)

(『見捨てられた世代』からの提言)

2021-03-07から1日間の記事一覧

25.自治体の「企業囲い込み」が再分配システムを骨抜きにした

格差を是正するための政策を「再分配政策」という。グロ-バル経済以前の閉鎖系の社会であれば、「累進課税」によって再分配政策は容易に実現できた。しかし、ビジネスがボ-ダ-レスに展開される今となっては、タックス・ヘイブンやネット取引など無数の逃…

24.民主主義は平等ではないが「努力を加味した公平さ」にこだわる

全員平等もいいが、そこに至るまでを否定しちゃいけない。平等じゃなく、公平にいこうぜ。 アニメ「五等分の花嫁」 #11 結びの伝説3日目 ...より引用(TBS放送 2019.3.22.fri 深夜01:38~) 上記は、アニメの主人公・上杉風太郎の台詞。普段の我々は無意識に…

23.XX主義、XXファ-スト、世界標準を疑え(100年前の歴史を繰り返さない)

行き過ぎた資本主義は、しばしば倫理、自然感、そして民主主義と矛盾する。矛盾するのは資本主義に重大な欠落があるからだ。それは人間の経済活動という「視野の狭い価値観」だけを重視していること。大衆を資本主義という一つの価値観へ誘導することで、究…

22.日本の財政赤字解消の道筋(日米のインフレ政策は民主的に見れば愚策)

個人や法人には寿命があり、その寿命の範囲内での借金返済が不可能であると断定された時、破産に至る。が、政府には寿命がないので、各種国債(借金)の返済期限を守り、「国の所得」と債務残高の比率が大きくなり過ぎない限りは、国が破産することはない。 国…

21.インフレ経済政策とコミットメント(不言実行は卑怯ではない)

インフレ経済政策とは、もちろん「アベノミクス」のこと(今後はスガノミクスになる?)。インフレでは次第に物価が上がっていくので、消費者からすると「待ち」は損、値上げ前に「買う」が吉と出る。 が、既にそれ相応の資金が手元にないと、消費拡大に転じる…

20.合理化・効率化の罠(エントロピ-と脳内回路と確証バイアス、そして総合知へ)

資本主義は少数派を相手にしない。多数派(大衆)を相手にした方が儲かるからだ。そのため巨大資本は、大衆を管理しうる権力に執着する。一方、社会主義は「全体主義」を唱えて大衆を管理しようとする。どちらも大衆を一つの価値観へ誘導しようとする点におい…

19.効率的・合理的な「究極の生産最大化」が現実世界で実現できないワケ

経済は供給能力(潜在GDP)と需要(有効需要)のうち、小さい方で決まってしまう。「潜在GDP」「有効需要」は、国内で実現可能な最大ポテンシャルを表す。 いくら消費意欲が旺盛でも、潜在GDPを超えた需要には応えられない。逆に需要が冷え込んでしまっ…

18.英国EU離脱、ゴ-ン日本脱出・・・その共通の構図(理念を曲げない国を目指せ)

英国のEU離脱、およびカルロス・ゴ-ン被告の日本脱出からは、ある共通の構図が見えてくる。それは「権力(資本主義) vs 民主主義」という構図だ。資本主義を利己主義と言い換えてもほとんど変わらない。実際、資本主義と民主主義は、世界の至るところで対…

17.そして「会社法」見直しへ(格差縮小政策は社会主義ではない。民主主義である)

自分は、共和党や自民党が推し進めてきた資本主義を憎んでいる。それは、彼らが民主主義を歪曲したまま資本主義を「ゴリ押し」してきたことが原因だ。 彼らは「民主主義=資本主義」などという詭弁を恥ずかしげもなく口にする。そもそも、多数決は資本主義(…

16.高度経済成長期の過大貸付が平成デフレ不況の元凶だった件

1950年に川崎製鉄所(現・川崎重工業)の鉄鋼部門を分離し川崎製鉄という会社ができ、初代社長に西山弥太郎が就任。当時、川崎製鉄は銑鉄を他社から購入していたが、銑鉄を自社で作る鉄鋼一貫メ-カ-にする方針を打ち出した。当時の資本金は5億円だったが、…

15.巨大株式会社は「社会的責任」を果たせないので分割した方がいい

まず、何と言っても有限責任が無責任を生み出している。そして、株式会社の規模が大きくなればなるほど、その会社が失敗した時の社会的損害も巨大化する傾向がある。しかも会社が失敗すると、損害を補償する前に株価は暴落する。つまり資本が逃げ出してしま…

14.デフレよりインフレの方が消費喚起になる・・・とは限らない

デフレになると物価が下がる。物価が下がれば当然、賃金水準も下がってくる。が、歴史的には賃金の方が物価よりも下げ幅が小さいケ-スがほとんどなので、実質的な所得は上がる。 そうなる理由は、物価は短期間で変動するが賃金は年単位で更新されるため。ま…

13.デフレは「悪」ではない。デフレを長期化させる「思惑」こそ悪である

まず、結論を言ってしまうと、デフレは「所得配分の不均衡」が臨界に達した時に起こるものであり、経済が自然にバランスを取ろうとした結果「自浄作用」として表れたものに過ぎない。で、デフレを長期化させる「思惑」というのが・・・ デフレの時「今買うこと…

12.格差縮小にはGDP成長率(信用創造と乗数効果)に惑わされないことが重要

自分がGDP成長率にこだわっても仕方がないと思うようになったのは、実際に体験したデフレ不況の「実感」を根拠にしている。「失われた20年」のデフレ不況のうち、最初の10年間は確かに厳しい時代だった。要するに、膨れあがる借金とその返済に10年を費や…