パンデミック後の新世界を作るために (foussin’s blog)

(『見捨てられた世代』からの提言)

【ザ・磁力4/5】磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由…

【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ:第4弾(4/5)】

今回の内容:

A:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える
B:壁で閉ざされた空間に電子を閉じ込めると…
C:鉄が『磁化する前と後の変化』を見ると…
D:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由


 さっそく前回の続き。
 『永久磁石の磁力線・半周期説(?)』を継承して考える。

A:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える

07:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える

 これは、コイルや電磁力の話題にもよく出てくる『同じ向きの磁力線は反発し合って打ち消し合うので消える』という雑な説明の事。

 だが普通だったら『反発した磁力線は向きを変えて違う方向へ向かう』と思うのが人情だろう。それが『消える』とはドユコト? 責任者出てこい! と怒鳴りたくなるでしょ。

 でもチ○コちゃんは知っている(?)。これ、実は、

 電子が磁石であると同時に『負電荷』でもあるから~。

 これは『間の磁力線は、なぜ交差しないのか』と言い換える事もできる。が、それを説明できるのかと言われたら、自分でもハードル上げ過ぎた…そう思ってしまう。そのぐらい難しい。以降はもうちょっとハードルを下げた話になる。

 これの理由は以前に書いた記事『【ザ・磁力1】やっぱり電磁波のなり損ね(電界波?・磁界波?)は、ありそうな気がする…』でもちょっと触れているが、ハッキリとは書かなかった。でも掲載した図にはヒントが満ちている。今回はもうちょっと詳しく書く。

B:壁で閉ざされた空間に電子を閉じ込めると…

 まず、電子にはマイナスの電荷があって、電子同士は反発する。2個の電子を箱の中に閉じ込めると、お互いが一番遠い位置まで離れて引き籠る。これが3個だったら、さらにもっと多くなったらと考えると、次の図のように『お互いの反発力が吊り合う位置』に配置される。基本は『正三角形』だ。

08:箱の中に電子を閉じ込めると

 ここで注目すべきは『相手との間隔』だ。電子の数が多くなると、逆に間隔は短くなるという事実。『距離2乗』にこだわり過ぎると、逆に足元をすくわれる。ここは要注意の箇所だ。

・反発力が吊り合っても力が消えたわけではない

 これが『壁で閉ざされた世界』の現象。壁がある事で『反発力・距離・個数』の関係が複雑化する(まるで『ガザ地区』みたいだ…)。

 これは『ガザ地区』と同じ…紛争の責任は『閉じ込めた側(イスラエル)』にあるのは明白だ。今は21世紀なんだよ。結果がどうなるかなんて、初めから分かっていた筈だ。抑圧された者を反発するように仕向け、それを口実に戦争を仕掛けた…やってる事は『天安門』と全く同じだ。しかも住民を巻き込んだ掃討戦だ。それは既に天安門よりも酷い。

 イスラエル、その肩を持つアメリカ。もはや双方に正当性はない。それどころか、ロシア、中国も似たような物。その3国が揃いも揃って『国連常任理事国』だという矛盾と絶望…。逆説的に言えば、3大国が覇権を維持して来れたのは『理事国特権』を最大限利用してきたからでもある。今の3国は、やり過ぎ。自制心が無さすぎ…

 正当性が無いのに、やめようとしない。これは『権力』の特徴が強く表れている。自分の非を認めない…これは社会を『より良い方向へ修正する機会』を奪い、社会を停滞させる元凶となる。国連の機能不全の元凶は3大国の権力乱用にある。

 これは現在の日本政府にも言える事。特に消費税は酷い。消費税には外資・外国権力の入れ知恵が紛れ込んでいる。これはごく少数の権力集団が、それ以外の国民から収奪する仕組みに他ならない。

 これに対抗するにはミャンマーを見習うしかない。権力者の収入源は税金と国債である。国民の自衛策は納税拒否をする事だ。それを国民が政府に突き付ける。次の選挙では絶対に落としてやると宣告する必要がある。

 彼らが考えているのは『後付けの理屈』で凌いできた歴史の再現だ。たった数人の権力者によって数万人以上の人間が死んでいる。立法の加減一つで大勢の自殺者が出る。これは権力による国民殺しである。人は一人では生きていけないから社会を作ってきた。数万人とは『その社会を消滅させる人数』である。

 池波正太郎なら、きっとこう言う(主人公に言わせる)。

「こやつどもを生かしておいてはためにならぬ。刃向う者は斬れ!!」
(長谷川平蔵)

鬼平犯科帳(一) 池波正太郎・著より


 話を戻そう。ここで…

09:箱の外にも電子を置いたらどうなる?

 ご覧の通り、箱の中に閉じ込められた電子は動けないが、箱の外の電子には反発力が働き、外側へ転がり始める。箱の境界が無ければ電子は際限なく離れていくので、つまり反発力は壁をすり抜けて伝わる筈。

 電子は目に見えないほど小さいし、この力は電子同士にしか働かないので、この現象を人が目撃する事はできないが、理論上はこうなる。で…これ、磁石の反発力に何となく似てるよね…

 という事は、磁石の引力・斥力は向きが揃わないと力が出ないが、負電荷の反発力は『常に全方向』へ放射されている。だから並べて置いた磁石の側面には『負電荷の反発力』が強く現れる。こういう推論もできるが、今は先へ進む。

C:鉄が『磁化する前と後の変化』を見ると…

 電子同士は『お互いの反発力が吊り合う位置』に配置され、その基本は『正三角形』となる。これは『金属内の自由電子の配置』を表している。ここまでは電子同士がマイナスの電荷を持っていて互いに反発する話だったが、

10:電子は負電荷であると同時に『1個の磁石』でもある

 ここからが本題。反発する磁力線が『打ち消し合って消える』を説明するには、金属が『磁化する前』と『磁化した後』の変化を知る必要がある。先ほどの『箱の中の電子』は、その前振りだ。

 上の図(10)で示したように、普段の電子は負電荷(マイナス)の反発力でお互いが離れた場所にいるが、それを上回る力が掛かると電子同士が接近する。その時、ある電子のN極と別の電子のS極が対面する事で『電子同士に引力』が働くようになる。これを『電子スピンが揃う』という。

 電子はマイナス同士だから反発するだけと思い込んでいたら、電子が磁石の力によって引力で引き合う事が分かった。ただし電子に引力が働くのは磁極(電子スピン)が揃った時だけ。一方のマイナス電荷としての反発力は、磁極が揃おうと揃うまいと常に働いている。

 そのため、電子に磁力の引力が働いていても電子同士が衝突する事は無い。負電荷の斥力と磁力の引力が吊り合う距離で接近は止まる。ここで『磁化する前』と『磁化した後』の電子配置の話へと繋がる。

11:磁化する前の電子配置

 磁化する前でも、電子はチョロチョロと弱い磁力線を出しているが、向きがバラバラなので全体的には中和されて明確な磁力は出さない。そして電子は負電荷の反発力によって等間隔(正三角形)に配置される。

 これらは『自由電子』なので実際には動き回っているが、反発力は光速で伝わるので、電子は動きながらも、この等間隔の配置は常に維持されると考える。

12:磁化した後の電子配置

 電子の磁極の向き(電子スピン)が揃うと、N極とS極が引き付けられるので双方の距離が縮まる。が、磁極の向き以外では磁力の引力は働かず、負電荷の反発力が優勢なため、距離は縮まらない。それによって正三角形が『二等辺三角形』になる。

 図では電子が鎖状に繋がった線が4本出来ている。この1本1本が『磁力線』だと考える。鎖状の電子群には斥力と引力が同時に掛かるので、これらの自由電子は身動きが取れなくなり、もはや自由電子とは呼べない状況と考える。これが『永久磁石』の正体だと考える。

・永久磁石は自由電子が動かない(だから電流も流れない…)

 この図で注目すべきは、側面から出ている曲線の磁力線だ。実際の磁石も側面から磁力線を出すので、現実を忠実に再現した図になっていると思う。ぱっと見は左右対称のシンメトリックなビジュアルだが、面白いのは上側と下側の磁力線が微妙にずれて『上下では非対称』な事。

 この非対称性は、電子が平行四辺形の頂点に配置されるために起こる。さらに磁力線が『偶数本』の場合にこうなる。つまり磁力は『非対称性』の中で起こる現象と言い換える事もできる。で、この非対称性も『磁石が回転し易い理由』になっていると思った。

D:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由

 上記 2つの図の違いは、

・電子の『磁力線の形』が違う
・縦方向と横方向の『電子の間隔(距離)』が違う

 磁石の側面では曲線(左右対称)の磁力線を出しているが、磁石内部の磁力線は『1本の直線』になると考える。これは、並べて置いた磁石やコイルの磁界が『打ち消し合って消える』という現象そのものだ。

・磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由…

 つまり本当は『打ち消し合う』のではなく隣同士の曲線が『1本の直線の磁力線』として混ざってしまうから消えたように見える、というのが正確な描写だと感じる。磁力線は波。波は空間の歪み。で、そうなる原因は、図を見る限りでは磁力云々というよりも『負電荷の反発力』にあると思わざるを得ない。

 磁石内部の磁力線は両側が『負電荷の反発力』で挟まれているが、端の磁力線は一方が空いている。だから負電荷の反発力に押し出されて曲線の磁力線が外へ流れると、そのようにも見える。

 負電荷の力は『電界がマイナス方向に空間を歪ませる力』と言い換える事ができる。磁石内部では、この『負電荷力』が曲線の磁力線を直線に矯正するのではないだろうか。もしくは磁力線がちぎれる…自分のS極へ戻る予定だった磁力線が隣のS極へ弾き飛ばされる…だから同じ向きの磁力線は交差しない、と。

・これを『打ち消し合って消える』と表現していいのだろうか?

 並べて置いた磁石やコイルの磁界が『打ち消し合って消える』という現象もこれと全く同じと考える。それよりも『磁石の側面に働く斥力を磁力として片付けていいのか』という疑問がいよいよ大きくなってきた。

 磁石の引力・斥力は向きが揃わないと力が出ないが、負電荷の反発力は『常に全方向』へ放射されている。だから並べて置いた磁石の側面には『負電荷の反発力』が強く現れる。もちろん磁力線が出ているので、磁力も働いているのは事実。

 この推論は、たぶん正しいと思う。ただし、この反発力は磁化した金属にしか現れない。だから余計に説明が難しい。一体どっちなんだ…

 『打ち消し合って消える』という表現はあらぬ誤解を生むし、純粋な子供の向上心をミスリードする危険さえある。自分自身もこの表現に惑わされた一人だ。コイルの説明を読んでもモヤモヤが消えない。なんか納得できない。それでなかなか先に進めなかった…

 そろそろ何か『別の表現を発明』しなきゃいけないのではないかと思うが、さて、どうしたものか。これを説明するために自分が書いた量は『過剰すぎる長文』になっている。もっと簡潔な表現を考えないと…


【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ】は第5弾まで、つまりあと1回を予定しているが、ちょっと疲れた。その先が思うように執筆できないでいたので、しばらくインターバルをおきたい。

 つづく(予定…)。