パンデミック後の新世界を作るために (foussin’s blog)

(『見捨てられた世代』からの提言)

【ザ・磁力4/5】磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由…

【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ:第4弾(4/5)】

今回の内容:

A:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える
B:壁で閉ざされた空間に電子を閉じ込めると…
C:鉄が『磁化する前と後の変化』を見ると…
D:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由


 さっそく前回の続き。
 『永久磁石の磁力線・半周期説(?)』を継承して考える。

A:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える

07:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える

 これは、コイルや電磁力の話題にもよく出てくる『同じ向きの磁力線は反発し合って打ち消し合うので消える』という雑な説明の事。

 だが普通だったら『反発した磁力線は向きを変えて違う方向へ向かう』と思うのが人情だろう。それが『消える』とはドユコト? 責任者出てこい! と怒鳴りたくなるでしょ。

 でもチ○コちゃんは知っている(?)。これ、実は、

 電子が磁石であると同時に『負電荷』でもあるから~。

 これは『間の磁力線は、なぜ交差しないのか』と言い換える事もできる。が、それを説明できるのかと言われたら、自分でもハードル上げ過ぎた…そう思ってしまう。そのぐらい難しい。以降はもうちょっとハードルを下げた話になる。

 これの理由は以前に書いた記事『【ザ・磁力1】やっぱり電磁波のなり損ね(電界波?・磁界波?)は、ありそうな気がする…』でもちょっと触れているが、ハッキリとは書かなかった。でも掲載した図にはヒントが満ちている。今回はもうちょっと詳しく書く。

B:壁で閉ざされた空間に電子を閉じ込めると…

 まず、電子にはマイナスの電荷があって、電子同士は反発する。2個の電子を箱の中に閉じ込めると、お互いが一番遠い位置まで離れて引き籠る。これが3個だったら、さらにもっと多くなったらと考えると、次の図のように『お互いの反発力が吊り合う位置』に配置される。基本は『正三角形』だ。

08:箱の中に電子を閉じ込めると

 ここで注目すべきは『相手との間隔』だ。電子の数が多くなると、逆に間隔は短くなるという事実。『距離2乗』にこだわり過ぎると、逆に足元をすくわれる。ここは要注意の箇所だ。

・反発力が吊り合っても力が消えたわけではない

 これが『壁で閉ざされた世界』の現象。壁がある事で『反発力・距離・個数』の関係が複雑化する(まるで『ガザ地区』みたいだ…)。

 これは『ガザ地区』と同じ…紛争の責任は『閉じ込めた側(イスラエル)』にあるのは明白だ。今は21世紀なんだよ。結果がどうなるかなんて、初めから分かっていた筈だ。抑圧された者を反発するように仕向け、それを口実に戦争を仕掛けた…やってる事は『天安門』と全く同じだ。しかも住民を巻き込んだ掃討戦だ。それは既に天安門よりも酷い。

 イスラエル、その肩を持つアメリカ。もはや双方に正当性はない。それどころか、ロシア、中国も似たような物。その3国が揃いも揃って『国連常任理事国』だという矛盾と絶望…。逆説的に言えば、3大国が覇権を維持して来れたのは『理事国特権』を最大限利用してきたからでもある。今の3国は、やり過ぎ。自制心が無さすぎ…

 正当性が無いのに、やめようとしない。これは『権力』の特徴が強く表れている。自分の非を認めない…これは社会を『より良い方向へ修正する機会』を奪い、社会を停滞させる元凶となる。国連の機能不全の元凶は3大国の権力乱用にある。

 これは現在の日本政府にも言える事。特に消費税は酷い。消費税には外資・外国権力の入れ知恵が紛れ込んでいる。これはごく少数の権力集団が、それ以外の国民から収奪する仕組みに他ならない。

 これに対抗するにはミャンマーを見習うしかない。権力者の収入源は税金と国債である。国民の自衛策は納税拒否をする事だ。それを国民が政府に突き付ける。次の選挙では絶対に落としてやると宣告する必要がある。

 彼らが考えているのは『後付けの理屈』で凌いできた歴史の再現だ。たった数人の権力者によって数万人以上の人間が死んでいる。立法の加減一つで大勢の自殺者が出る。これは権力による国民殺しである。人は一人では生きていけないから社会を作ってきた。数万人とは『その社会を消滅させる人数』である。

 池波正太郎なら、きっとこう言う(主人公に言わせる)。

「こやつどもを生かしておいてはためにならぬ。刃向う者は斬れ!!」
(長谷川平蔵)

鬼平犯科帳(一) 池波正太郎・著より


 話を戻そう。ここで…

09:箱の外にも電子を置いたらどうなる?

 ご覧の通り、箱の中に閉じ込められた電子は動けないが、箱の外の電子には反発力が働き、外側へ転がり始める。箱の境界が無ければ電子は際限なく離れていくので、つまり反発力は壁をすり抜けて伝わる筈。

 電子は目に見えないほど小さいし、この力は電子同士にしか働かないので、この現象を人が目撃する事はできないが、理論上はこうなる。で…これ、磁石の反発力に何となく似てるよね…

 という事は、磁石の引力・斥力は向きが揃わないと力が出ないが、負電荷の反発力は『常に全方向』へ放射されている。だから並べて置いた磁石の側面には『負電荷の反発力』が強く現れる。こういう推論もできるが、今は先へ進む。

C:鉄が『磁化する前と後の変化』を見ると…

 電子同士は『お互いの反発力が吊り合う位置』に配置され、その基本は『正三角形』となる。これは『金属内の自由電子の配置』を表している。ここまでは電子同士がマイナスの電荷を持っていて互いに反発する話だったが、

10:電子は負電荷であると同時に『1個の磁石』でもある

 ここからが本題。反発する磁力線が『打ち消し合って消える』を説明するには、金属が『磁化する前』と『磁化した後』の変化を知る必要がある。先ほどの『箱の中の電子』は、その前振りだ。

 上の図(10)で示したように、普段の電子は負電荷(マイナス)の反発力でお互いが離れた場所にいるが、それを上回る力が掛かると電子同士が接近する。その時、ある電子のN極と別の電子のS極が対面する事で『電子同士に引力』が働くようになる。これを『電子スピンが揃う』という。

 電子はマイナス同士だから反発するだけと思い込んでいたら、電子が磁石の力によって引力で引き合う事が分かった。ただし電子に引力が働くのは磁極(電子スピン)が揃った時だけ。一方のマイナス電荷としての反発力は、磁極が揃おうと揃うまいと常に働いている。

 そのため、電子に磁力の引力が働いていても電子同士が衝突する事は無い。負電荷の斥力と磁力の引力が吊り合う距離で接近は止まる。ここで『磁化する前』と『磁化した後』の電子配置の話へと繋がる。

11:磁化する前の電子配置

 磁化する前でも、電子はチョロチョロと弱い磁力線を出しているが、向きがバラバラなので全体的には中和されて明確な磁力は出さない。そして電子は負電荷の反発力によって等間隔(正三角形)に配置される。

 これらは『自由電子』なので実際には動き回っているが、反発力は光速で伝わるので、電子は動きながらも、この等間隔の配置は常に維持されると考える。

12:磁化した後の電子配置

 電子の磁極の向き(電子スピン)が揃うと、N極とS極が引き付けられるので双方の距離が縮まる。が、磁極の向き以外では磁力の引力は働かず、負電荷の反発力が優勢なため、距離は縮まらない。それによって正三角形が『二等辺三角形』になる。

 図では電子が鎖状に繋がった線が4本出来ている。この1本1本が『磁力線』だと考える。鎖状の電子群には斥力と引力が同時に掛かるので、これらの自由電子は身動きが取れなくなり、もはや自由電子とは呼べない状況と考える。これが『永久磁石』の正体だと考える。

・永久磁石は自由電子が動かない(だから電流も流れない…)

 この図で注目すべきは、側面から出ている曲線の磁力線だ。実際の磁石も側面から磁力線を出すので、現実を忠実に再現した図になっていると思う。ぱっと見は左右対称のシンメトリックなビジュアルだが、面白いのは上側と下側の磁力線が微妙にずれて『上下では非対称』な事。

 この非対称性は、電子が平行四辺形の頂点に配置されるために起こる。さらに磁力線が『偶数本』の場合にこうなる。つまり磁力は『非対称性』の中で起こる現象と言い換える事もできる。で、この非対称性も『磁石が回転し易い理由』になっていると思った。

D:磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由

 上記 2つの図の違いは、

・電子の『磁力線の形』が違う
・縦方向と横方向の『電子の間隔(距離)』が違う

 磁石の側面では曲線(左右対称)の磁力線を出しているが、磁石内部の磁力線は『1本の直線』になると考える。これは、並べて置いた磁石やコイルの磁界が『打ち消し合って消える』という現象そのものだ。

・磁石を並列に置くと間の磁力線が消える理由…

 つまり本当は『打ち消し合う』のではなく隣同士の曲線が『1本の直線の磁力線』として混ざってしまうから消えたように見える、というのが正確な描写だと感じる。磁力線は波。波は空間の歪み。で、そうなる原因は、図を見る限りでは磁力云々というよりも『負電荷の反発力』にあると思わざるを得ない。

 磁石内部の磁力線は両側が『負電荷の反発力』で挟まれているが、端の磁力線は一方が空いている。だから負電荷の反発力に押し出されて曲線の磁力線が外へ流れると、そのようにも見える。

 負電荷の力は『電界がマイナス方向に空間を歪ませる力』と言い換える事ができる。磁石内部では、この『負電荷力』が曲線の磁力線を直線に矯正するのではないだろうか。もしくは磁力線がちぎれる…自分のS極へ戻る予定だった磁力線が隣のS極へ弾き飛ばされる…だから同じ向きの磁力線は交差しない、と。

・これを『打ち消し合って消える』と表現していいのだろうか?

 並べて置いた磁石やコイルの磁界が『打ち消し合って消える』という現象もこれと全く同じと考える。それよりも『磁石の側面に働く斥力を磁力として片付けていいのか』という疑問がいよいよ大きくなってきた。

 磁石の引力・斥力は向きが揃わないと力が出ないが、負電荷の反発力は『常に全方向』へ放射されている。だから並べて置いた磁石の側面には『負電荷の反発力』が強く現れる。もちろん磁力線が出ているので、磁力も働いているのは事実。

 この推論は、たぶん正しいと思う。ただし、この反発力は磁化した金属にしか現れない。だから余計に説明が難しい。一体どっちなんだ…

 『打ち消し合って消える』という表現はあらぬ誤解を生むし、純粋な子供の向上心をミスリードする危険さえある。自分自身もこの表現に惑わされた一人だ。コイルの説明を読んでもモヤモヤが消えない。なんか納得できない。それでなかなか先に進めなかった…

 そろそろ何か『別の表現を発明』しなきゃいけないのではないかと思うが、さて、どうしたものか。これを説明するために自分が書いた量は『過剰すぎる長文』になっている。もっと簡潔な表現を考えないと…


【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ】は第5弾まで、つまりあと1回を予定しているが、ちょっと疲れた。その先が思うように執筆できないでいたので、しばらくインターバルをおきたい。

 つづく(予定…)。

【ザ・磁力3/5】永久磁石の磁力線とはN極からS極までが1周期の波(?)

【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ:第3弾(3/5)】

今回の内容:

A:磁力線とはN極からS極までが1周期の波(?)
B:波は半径方向(r)と円周方向(θ)で同時に広がる

 さっそく前回の続き。磁石の波はフリーズした波…を継承して書く。

A:磁力線とはN極からS極までが1周期の波(?)

 さて、電流の回転磁界から『磁界の波は横波(平面波)』である事が確実と思われる訳だが、次に考えるのは、磁石の磁力線でそれをどう表現すべきか、という事。横波である以上、距離に比例して力が弱くなる。この解釈をどうするか。自分の考えでは、磁石から放射される磁力線は、

・N極からS極までが1周期の波

…とした。そうすると、次の図(04)のように1本1本の磁力線が距離に応じた振幅の波形となる。これは磁力線の円周の長さが、そのまま『磁力の弱まり方に比例』する仕組みを意味していて、物理法則とも矛盾しない推論だと思う。↓

04:磁石の磁力線は1周期の波なのでは(?)

 まず、図の下側は『力・向き・円周長』を座標表現にしたものだが、右上と左下の象限が『磁界象限』とでも呼べるものではないかと思っている。で、おそらく空白の象限が『電界象限』となり、宇宙空間のバランスが取れる構造になっているのでは、と勝手に想像している。

 自分の考えでは、N極とS極の双方から『半周期分の逆位相の波』が出ていて、それが1つに繋がれば1周期の波になる。『中間地点で反発すれば』その磁力線は交わらないで終わる(消える or 止まる)と推測した。この『消える』というのも一癖あるが…

 この両極側の、それぞれ半周期分の空間の歪みは、磁性体の電子スピンが揃って『磁石になった瞬間に磁石に吸い込まれて出来た半周期分の歪み』と考えるのが正しいと感じている。つまり、磁石が誕生した瞬間から今に至るまで磁石の隣に常に存在すると。

 電流の回転磁界には終点がなく、全ての自由電子が円状の閉曲線で繋がっていたが、磁石には『端っこ(行き止まり)』がある。端っこで余った磁力は外の空間を半周期分だけ歪ませる事でバランスを取るのだと考えた。そして歪められた空間自身も、背中越しの逆位相の波と繋がろうとして曲線を描くのだと考えた。

半周期で終わる波=振動しない波

 これがイコールな事に気付けるかが重要だった。

 そして完成された永久磁石は、電子の振動が既に止まっているので『半周期以降の波の広がりは起こらない』と、そういう考え方。これで電流の『振動できる回転磁界』と永久磁石の『振動しない磁界』の整合性が取れたと思う。この半周期の波が交互に入れ替われば、それが『電磁波の種』になると推測できる。

B:波は半径方向(r)と円周方向(θ)で同時に広がる

 ここまでは1個の磁石しか考えなかったが、次は2個の磁石で『半周期分の磁力線』が、互いにどう作用するのかを考える。そのためには、まず『波』とはどんなものかを改めて考える。

05:波は半径方向(r)と円周方向(θ)で同時に広がる

 磁界・磁力線の波の場合、特に『θ方向』の広がりが重要な意味を持っていると思う。今までは全く意識しなかったが、もしかしたら水面波も、θ方向については光速で広がっているのではないかと考え始めた。

 白波が立つのは重力の影響だけではなく、光速について行けない空気と水分子の摩擦がある、とか。摩擦というのも、これはクーロン力が起源なので、案外合ってるかも、なんてね…

 波は光速で伝わる(空間の振動も光子の運動も含めて)。電磁波の場合は『波長(振動数)に関係なく』という前置詞が付く。これは磁力線の波にも当てはまると考える。それは磁力線の場合『外側を周回する波は内側の波よりも回転が遅れる』という意味になる。

 磁力線の波には光子は関与していないと考える。光子が磁力線や回転磁界のような曲線を描くとは考えにくいので、単に空間の振動が伝わるだけと考える。その上で磁力線の波が『全て1周期の波』だと仮定すると…

06:2個の磁石の磁力線は必ず中間地点で繋がる

 2個の磁石の磁力線の作用は『2個の磁石の配置が決まった瞬間』から始まる。これは磁力線が放射される時刻が同時って事。そして波は常に『光速』で伝わる。その結果、2個の磁石の磁力線は『双方の等距離の地点』で出会う事になる。言い換えると『無数にある磁力線のうちの左右対称同士の1本だけが出会える』となる。

 こうなる原因は『円周方向(θ)の波も光速で動く』ため。磁石が2個ある場合、θ方向と光速の関係に気付けないと話が進まない。磁力線においては、r方向(直線距離)の広がりは全く意味を成さない。

 図では『同じ円周の磁力線が最短距離で繋がる』と書いているが、本当の最短距離は『1本の曲線として繋がる磁力線』だと思う。図では中央が不格好に凹んでいるでしょ。実際はこれとは違うと思う…

 面白いのは、磁石が出す磁力線は『半周期』まで進んだら止まってしまう事(仮説だけど)。N極から出た波も、S極から出た波も、異極に辿り着く前に止まってしまうと自分は考えている(確信はある…)。

 だから止まる前に逆位相の波と出会わなければ、その波は空間を歪ませるだけの波になってしまう。通常は背中越しの逆位相と出会って『回転磁界の体』となってお仕舞いとなる(繋がった状態で振動せずに止まる)。

 逆位相の波が出会えば、普通は中和されて消えるが、永久磁石では磁極からの力が働いたまま静止するので中和は起こらず空間は歪んだままと考える。

 N極とS極を繋ぐ磁力線は『縮むことで引力を発揮する』と仮定すると、最初に繋がった磁力線の反対側も繋がったら縮まなければならない。が、それだと『両極同士の綱引き』が始まり引力が働いても磁石は身動きが出来なくなる。だからその前に『反対側の磁力線は半周期で止まる必然性』が出てくる。

 ここは図を使った説明が必要な場面だったが、失念していた。これについては後送予定の【ザ・磁力5】で改めて説明したい。

 これは理に適った推論だと思う。ただし『力関係で反対側は伸びる』という推論もあり得る。そこはまだ保留だが『半周期説』は捨てがたい魅力がある…

 最初、2点間を繋げる磁力線は1本しかない。だがその1本が繋がった後、外周を走る別の磁力線が遅れてゴールしてくる『場合』がある。遅れて来た磁力線によって磁束が太くなり、磁束密度も増し、引力または斥力も増すと考える。これがフリーズしていた空間に変化をもたらすと考える。

 『場合』と断ったのは、先に繋がった磁力線とは交差しない磁力線の場合だ。磁力線には『交差しない原則』があるので、交差する磁力線は先に繋がった磁力線の歪みに吸収されて消える、もしくは一度ちぎれて組み換えが起こると考える。

 太陽フレアのプロミネンス(磁力線)は『磁力線がちぎれる現象』だと言われているので、磁力線が交差しそうな状況ではそういう事もあるのかも…

 先ほど書いたように、磁石が『両極から半周期ずつの波(磁力線)を出す』とすれば、2点間の中点で『ちょうど1周期』になるかどうかが決まる。こう考えると、自動的に磁石に引力・斥力が働く仕組みが説明できてしまうので非常に都合がいい。「もう、これでしょ。これしか考えられない…」

 これは余談だが、次の2つの条件が揃うと…

・外側を周回する波は内側の波よりも回転が遅れる
・無数にある進行中の磁力線のうちの1本だけが電磁波になる

…これが『高周波交流だけ電磁波を出す』の理由になりそうだと、ちょっと脳裏に浮かんだ。が、それは後日、別の機会にでも改めて考えたい。今やっているのは、その前段階の考察なので…

 2個の磁石については、もう1つ考える事があるが、長くなりそうなので、それは次回とする(つづく)。

【ザ・磁力2/5】永久磁石の波(磁力線)は『振動が止まった波』では?(電磁誘導のヒント)


【ザ・磁力、ザ・電子シリーズ:第2弾(2/5)】

 今回は『電磁誘導』『フレミングの右手の法則』『レンツの法則』を理解するヒントを得たので、さっそく紹介。思考実験の成果がようやく実り始めた感じ。まだ先は長いけど…

 前回、電磁波がもたらす『引力・斥力』を書いたが、正確には『電界の力』かもしれない。そう思うようになった。要するに、電磁波と電界の力には『共通点』が見えるのに、電磁波と磁界の力には『相違点』が目立つ、際立つ。

 これは結局、電磁波の力だと思い込んでいた力が、実は『電界の力』だからではないのか、と考えたから。

 そしてまだ『磁力』は謎だらけ。対面する 2つの磁極は、異極なら引力、同極だと斥力が働くとされるが、自分的には、どうにも『斥力』が怪しく思える。さらにそこには回転力も加わる…

今回の内容:

A:磁力を引力・斥力で説明する図には『重大な欠落』がある…
B:永久磁石の波(磁力線)は『振動が止まった波』では(電磁誘導のヒント)
C:磁界には『振動する波』と『フリーズする波』がある…

A:磁力を引力・斥力で説明する図には『重大な欠落』がある…

01:磁石の引力・斥力を説明する図

 普通、磁石の引力・斥力は『磁力線』を書き入れた図で説明する。それはほとんどの場合、上の図の『水色の枠内』だけを見せて説明する。

 ところが、ここに記載した磁力線は『2つの磁石を枠外で動かないように固定して観測した結果』である事に気付く必要がある。変な機械を描けば、嫌でも『固定するという行為』が観測結果に影響を及ぼす事に気付けると思って、変な固定器具を入れてみた。

 言い訳を一応しておくと、図の機械は『磁石に付かない金属』で作られていると思ってほしい(鉄ではない透磁率の低い金属…)。

 磁力には『回転力』という属性があるが、磁石を固定してしまうと、その重要な『回転属性』が観察できない。つまり図の中に『無意識の人為的作用』が加わってしまう事で、磁石本来の性質が見落とされてきた可能性がある。

・磁力線が繋がった2個の磁石は、もはや『1個の磁石』と等価

 上の『引力』を示す図は、物理的には離れた状態の2個の磁石だが、実質上は磁力線が繋がった時点で『1個の磁石』になっている。この『ややこしい状況』を作っているのも、人為的な力で磁石を強引に離して固定しているためだ。『引力の磁力線』の図に『妙な違和感』を覚えるのは、たぶん、それな。

B:永久磁石の波(磁力線)は『振動が止まった波』(電磁誘導のヒント)

 磁石同士で引力が働くと、その磁力線は縮む。その結果 2つの磁石はくっ付く。で、磁力線は磁界が空間を歪めて出来た『波』と考えられるので、つまり磁界の波は縮むことで引力を発揮する。

 永久磁石を固定すると、磁力線は空間を歪めた状態のままで静止する事になる。つまり磁界の波は、永久磁石を固定する事で『人為的に振動を止める事』が簡単にできる。これが磁力の厄介なところ。本質を見誤り易い理由がここにある…

 しかも磁石は『背中合わせ』で異極が張り付いている。両者は共に動けないので、その磁力線は『伸び縮みできない状態で止まっている』と解釈できる。

・伸び縮み=振動

 だから磁力の波は『振動しない状態』で歪んだまま静止する場合がある。で、ここで書いているのは、

・動かない磁界は電流を生じない

…の裏返しでもある。

 そして磁界の波が『止まれる理由』は、磁界の元である電子が、電子スピンが揃う事で電子同士に強力な引力が働き、電子の運動が止まってしまうから。永久磁石ではその傾向が余計に強まる。とは言っても…

止まった波には『位置エネルギー』が保存されている

…この位置エネルギーが、永久磁石の引力・斥力をより強力にしていると考える。だから別の磁石が傍にやって来ると力のバランスが崩れ、途端に反動の波が発生する。しかしそれは一瞬の出来事。なぜなら磁石は、磁力の根源である『電子自体の動きを直ちに束縛』するからだ。

・つまり再び『空間を歪ませた状態』で波は止まる

 という事は、この反動の波こそ誘導起電力となって『電磁誘導』を引き起こす力の源泉だと想像できる。そしてこの力を断続的に発生させるのが『発電機』だ。やっと電磁誘導のヒントに辿り着けた…

 電磁誘導は『磁束の変化』が電流をもたらすと説明する。これは現象を踏まえた説明なので、まあ納得できない事もない。さらに『発生した磁界を打ち消す向きに電流が流れる』とも言う。問題はこっち。こっちは納得できん。

 これは要するに『電流によって生じる磁界は空間を歪ませる方向』の波を作り続け、電磁誘導では『永久磁石が歪ませた空間を一瞬だけ元に戻す方向』の波を作る。つまり反動の波を作る。それがフレミングの法則で示される『逆向きの電流』として現れると解釈したらどうか。

 マジかー。こんな所で電磁誘導の謎に迫れるとは、全く考えてなかった。位置エネルギーに気付けたのが大きかった。これを簡単にまとめると、

・右ねじの法則(左手の法則)の磁界は空間を歪ませる
・電磁誘導(右手の法則)の磁界は歪んだ空間を元に戻す
・だから双方の電流は逆向きに流れる

…こうなる。これを言い換えるなら、

 右ねじの法則は『空間を歪め続けて』磁界の位置エネルギーを蓄える仕事に電流は専念する…その磁界と磁石の磁界の相互干渉の結果がモーターを回転させる電磁力に繋がるという話になり、

 電磁誘導は『一瞬だけ空間を緩めて』磁界の位置エネルギーを解放させる(磁界を振動させる)…それによって電流が生じる。

…と表現してもいいと思う。両者の違いは空間の歪み状態の『デフォルト』がどっちなのかという違いになる。

・右ねじ:電流が流れていない=磁界も存在しない(これがデフォルト)
・電磁誘導:磁石による静止した磁界が既にある(これがデフォルト)

 つまり電磁誘導を語るなら、まず最初に『永久磁石』の存在を語るべきだったと思う。『発生した磁界を打ち消す方向に電流が流れる』という説明よりも、こっちの方がずっと簡単では(?)。少なくとも自分は、こっちの説明の方が納得できる。

・発生した磁界を打ち消す向きに電流が流れる

 この説明では『磁界を打ち消す向き』という『新たな謎』がしれっと入っていて、これじゃあ「説明になってないよ」とずっと思っていた。それじゃあ自分は説明出来るのかというと、やっぱり今はまだ無理。電磁誘導の説明は今後の宿題とする。とりあえず…

・『止まっている=低エネルギー』と思い込んでは駄目

 ギターの弦は振動が静止していてもテンションが掛かっている。つまり『位置エネルギー』を持った上で止まっている。だからチョビっと弾くだけで大きな音が出る。これは永久磁石の磁力線と全く同じだと思った。

 似たような状況として『スイッチ・オフ』の電気回路がある。オフなので電流は流れていないが、電源コードがコンセントに差し込んだままならば、スイッチの両端には『しっかり電圧が掛かっている』…ここを忘れると『感電事故』に繋がるので要注意だ。

 つまり、電磁誘導の根底には『位置エネルギーを秘めた永久磁石』の存在がある。これを無視して分かり易い説明など不可能だと思うね。


 永久磁石が作る波は歪んだまま止まる。ここが何よりも重要。止まっているが故に『位置エネルギー』が維持されていた訳。永久磁石の磁界と電流の磁界を同列で扱ってはいけない。これを今回の教訓とする。

 一方、電磁波は止まれない。それは電磁波が光子によって作られるため。光子は常に光速で進むので。そしておそらくは電界の波も『原則』止まれない。電界の波は電荷から放射される光子が通った後の残像(空間の振動)だと思っているので。原則と断ったのは、電界の波は逆位相で引力が働き、中和されるため。

 この逆位相は電荷同士が引力で衝突するまで続くと考える。この中和現象は『止まる』ではなくて『消える』が正しいと思う。ただしこれは『電界=電磁波の成り損ないの波』の場合に限る。電磁波は、波の先頭に光子がいるために、力が限りなく遠くまで伝わると考える(何かに衝突するまで)。

 という訳で、ひとまず『電界の波』と『磁界の波』の相違点を明確化できたと思う。こっちは『止まる・止まらない』がカギだった。他には力の向きが『r方向かθ方向か』という違いもあるが、それは次回以降で説明する。

C:磁界には『振動する波』と『フリーズする波』がある…

 前項『B:』で永久磁石の波は静止した波だと書いたが、勢いに任せて文章だけで説明しちゃったので、ここでは図を使っての説明を試す。電磁誘導のヒントが垣間見えて、つい突っ走ってしまった…

 波が周辺の空間を歪ませたまま、元に戻らないで空間もろともフリーズする。波は振動するのが世間の常識なので、誰だって「そんなオカルト有り得ません」と言いたくなる。

 前項では磁界の元となる『電子が動けなくなるから』だと、一応の説明はしたが、その説明で納得できるかどうかは相手次第な気もする。後は『電子』が宇宙にとってどういう存在なのか…そういう切り口で説明するしかない。

・電子とは、これ以上は分割する事ができない『素粒子』である

 電子同士の反発力と電子スピンが揃う事による引力の働きは、その力のバランスによって『電子同士の距離(座標)を規定する』事に繋がる。これは、

・『電子は空間を規定する粒子』だと言う事もできる。

 つまり電子は、空間座標を決定する『ノード』の役割を担っていると。そう考えれば、電子が止まったら空間の振動も止まるのはむしろ当然。「それなら別に不思議な事じゃないよね」と言いくるめても大丈夫なのでは(言い方…)。

 「ちーがーうーなっ」(あっちゃん)

 これは違うな。これだと『どうやって読者を説得するか』というレトリックに変質している。ここは『現象の理由の説明や刷り込み』ではなく、どういう現象が見えてくるか、それをビジュアル図を使って一緒に観察し「何かに気付けたらいいね」という回にしたい。

02:振動する波=電流が作る磁界

 この波は分かり易い。日常的によく見る『水紋』と同じ閉曲線の波になっているからだ。これは普通の『振動する波』の典型になっている。ただし、この図は正確なものではないと思う(振動の向きが違う…表現が困難なので)。導線を横に倒して…あーもう、ヤメヤメ。

 電流は導線の中の電子が動いているから流れる。その電流によって生まれる磁界は、電流の向きに対して直交する向きで回転する(右ねじの法則)。で、実際に回転しているのは導線の中の自由電子で、その回転周期を反映して磁界は振動し、その波は同心円状の閉曲線を成す。

 回転運動を真横から見ると『直線の往復運動』になる。これが平面空間を振動させる波になる。つまり磁界とは平面に作用する波である(電界と直交する平面)。

 ただし、この振動は電磁波にはならないと考える。電子の回転運動は『電界の平面』には作用しない向きだと考えるから。電流から電磁波を出すには、電界の平面の向きで電子が振動する必要があり、これは『交流』にするしかない。しかも、交流周波数が『高周波』になった時だけ電磁波は発生すると言われている。

 次は、問題の永久磁石の磁力線(波)を見る。だがその前に、

03:波源を動かすと『磁石の波の異質さ』に気付ける

 これは水面の波と比較すると違いが一目瞭然となる。永久磁石の磁力線の特徴は、歪ませた空間ごと固まった『止まった波・振動しない波』だという事。磁石を動かすと、磁力線も磁石と一緒になってついて来る。水面の波には外側へ向かって広がり続ける印象があるが、磁力線にはその印象が全く無い。

・磁石を動かすと、磁力線(波)もそのままの形で一緒に動く

 これを『波源が止まっている場合』と『波源が移動している場合』として考えると、水面の波とは全く違っている。一番の違いは、N極から出た波がS極に戻ってくる事。つまり波源(磁石)と波が繋がっている。磁石自身が波の一部として組み込まれている。

 これらの現象が示しているのは、磁石の波は振動せずにフリーズしているという事。そして磁石の波が変化を見せるのは、別の磁石を傍に置いた時。同極同士を近付けると『歪んだ空間が反発』し、異極を近付けると『空間の歪みが解消』されて空間が一体になる。それが結果的に引力・斥力となる。つまり、

・振動できない磁界の代わりに『空間の方が振動・伸縮』する

 今回はここまで(つづく)。